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2005年6月の宙(そら)

このコンテンツで使われている星図は天文シミュレーションソフトウェアステラナビゲータVer.7[asciisolutions.com]を用いて作成しています。また、星や星座の名称を後からペイントソフトで付け加えるなど、見やすいように若干の加工を施している場合があります。(むしろ無加工の場合の方が少ないです。)

今月の新月7日・満月22日

記号の意味はこちら

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上図は6月15日21時・東京の星空です。1日では22時に同じような星空を見ることができます。30日では20時頃の星空に相当しますが、まだ空が明るい(天文薄明)ため同じようには見えません。

6月は梅雨の季節です。また、年間を通じて最も日が長い時期でもあるため、星を見る機会は少なくなるかもしれません。
21日に夏至を迎え、28〜29日には日の入りが最も遅くなります(東京・19時02分)。

今月は少し“太陽”に焦点を当ててみましょう。
上図で西北西から東南東にかけて弧を描いている黄色い線は太陽の通り道“黄道”です。
黄道上にあるしし座、おとめ座、てんびん座、さそり座はいずれも誕生日の星座としてよく知られています。
その星座に黄道が通っているということは、ある一定の期間はその星座の中に太陽がいることを意味します。そこで誕生の時に太陽がどこの星座にいたかによって誕生日の星座が決まるという仕組みです。例えば、大雑把に言えば太陽がさそり座の中にある時に産声を上げた女の子は“さそり座の女”になりますが、彼女の誕生日の頃にはさそり座は太陽と一緒に昼間の空に昇っているために見ることはできません。
ただし、誕生日の星座はだいたい十二等分されていますが、それはあくまでも星占いの話。実際に太陽がどの程度の期間その星座の中に留まるかは、星座の大きさや黄道の位置によってまちまちです。
しかも、よくよく見るとてんびん座とさそり座の間にへびつかい座の一部がかかっています。このことから“黄道十三星座”などとも言われます。さらに現在の星座境界線で見た場合には、太陽はさそり座よりもへびつかい座の中にいる期間の方が長いのです。
でも、“へびつかい座の女”では今ひとつピンと来ませんね。

東の空からはベガ、アルタイル、デネブなど夏を代表する星々が昇ってきています。
来月にはこれらの星々が夜空の主役となります。

今月の惑星と月の接近については、10日に夕方の西空に三日月と土星(10時49分に月の南4°55′)が近づいているのが見えます。
また、16日には木星(15時50分に月の北0°25′)、29日には火星(12時52分に月の南2°04′)がそれぞれ月の近くに見えます。
さらに、26日には金星と土星(6時に土星の北1°18′)、水星と土星(15時に土星の北1°25′)がそれぞれ接近します。好天に恵まれれば日没後の西の空に水星、金星、土星が集合している様子を見ることができるかもしれません。
28日には水星が金星に接近して見えます(5時に金星の北0°05′)。明るい金星を目印にすることができるため、水星を見つけるチャンスと言えるでしょう。

参考資料

(2005 May 31)


☆凡例
同じ記号でも内惑星と外惑星とでは基準が異なります。
<火星、木星、土星(外惑星)の場合>
◎…(日常生活の時間帯を考慮して)21時に高度が50°以上ある。気軽に見ることができる。
○…21時に高度が30°以上ある。
□■…○の条件は満たさないが、天文薄明(太陽高度-18°まで・太陽からの光が完全になくなり、6等星が夜空で見分けられる)が終了後/開始前の間(要は空が充分に暗い時間帯)に高度が30°以上ある。日没後に見える場合は□、日出前なら■。
△▲…天文薄明終了後/開始前の間に高度が10°以上ある。見通しの良い場所ならば見えるかも。日没後に見える場合は△、日出前なら▲。
×…天文薄明終了後/開始前の間に高度が10°未満。見かけ上太陽の近くにあるため見えづらい、あるいは全く見えない。

<水星、金星(内惑星)の場合>
○●…日没/日の出時に高度が15°以上。内惑星としては好条件。日没後に見える場合は○、日の出前なら●。
□■…日没/日の出時に高度が10°以上15°未満。周りに高い建物がなければ観望が可能。日没後に見える場合は□、日の出前なら■。
△▲…日没後/日の出前の空低く見える。日没/日の出時に高度が5°以上10°未満。観望条件は良くない。日没後に見える場合は△、日出前なら▲。
×…日没、日出時に高度が5°に満たない。

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