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2005年2月の宙(そら)

このコンテンツで使われている星図は天文シミュレーションソフトウェアステラナビゲータVer.7[asciisolutions.com]を用いて作成しています。また、星や星座の名称を後からペイントソフトで付け加えるなど、見やすいように若干の加工を施している場合があります。(むしろ無加工の場合の方が少ないです。)

今月の新月9日・満月24日

記号の意味はこちら

ステラナビゲータVer.7[asciisolutions.com]を使い、上旬=5日、中旬=15日、下旬=25日でシミュレートしました。
水星など動きの速い惑星では数日間の差で劇的に高度が変化している場合がありますので、あくまでも目安としてお使い下さい。
探しやすいようにどの星座にあるかも併記しました。こちらは毎月15日時点のものです。

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上図は2月15日20時・東京の星空です。1日では21時、28日では19時頃に同じような星空を見ることができます。

立春を過ぎても肌寒い日々が続く2月。夜空はまだまだ冬の装いですが、東の地平線からは春の星座が昇ってきています。

冬の星座の代表格・オリオン座と夜空で最も明るい恒星・おおいぬ座のシリウスがほぼ真南の空にさしかかっています。シリウスのほぼ真下、南の地平線近くに見えているカノープスはりゅうこつ座の一等星で、日本では冬季にだいたい福島県以南の地域で見ることができます。
本来はシリウスに次ぎ夜空で2番目に明るい恒星ですが、日本からでは地平線の上にあまり高く昇らないため、暗く、赤っぽい光を投げかけてくるように見えます(朝日や夕日が赤く、直視しても眩しくないのと同じです)。
中国では「南極老人星」と呼ばれ、無類の酒好きで空から地上に降りて酒を飲み歩いたという伝説があります。簡単に見ることができないためか、これを見ると長生きができるめでたい星とも伝えられています。

面白い天文現象としては、19日におうし座136番星が月に隠される星食があります。隠される星が4.6等級と比較的明るいこと、「潜入」という観察しやすい現象であることに加え、沖縄県の一部を除きほぼ全国で見られることが特徴です。
東京では0時17分に潜入、1時20分頃に明縁側から出現します(おうし座136番星の星食の見え方はこちら)。

恒星以外の天体では、1月に引き続き土星の観望好期が続いています。20日には土星と満月前の月が近づいて見えます。
惑星と月の接近で比較的見えやすいものは、5日の火星(22時10分に月の北4°15′)、20日の土星(19時31分に月の南5°04′)、27日の木星(23時35分に月の北1°09′)があります 。ただし、この時期の火星と木星は未明の空に昇ってくるためよほど早起きをする方でないと目にする機会がないかもしれません。
マックホルツ彗星は次第に暗くなりながら北天を北極星に向かって移動しています。下旬頃には6等級程度まで暗くなり肉眼での観察は厳しくなりますが、双眼鏡などで観察することはできます(マックホルツ彗星の見え方はこちら)。

参考資料

(2004 January 31)


☆凡例
同じ記号でも内惑星と外惑星とでは基準が異なります。
<火星、木星、土星(外惑星)の場合>
◎…(日常生活の時間帯を考慮して)21時に高度が50°以上ある。気軽に見ることができる。
○…21時に高度が30°以上ある。
□■…○の条件は満たさないが、天文薄明(太陽高度-18°まで・太陽からの光が完全になくなり、6等星が夜空で見分けられる)が終了後/開始前の間(要は空が充分に暗い時間帯)に高度が30°以上ある。日没後に見える場合は□、日出前なら■。
△▲…天文薄明終了後/開始前の間に高度が10°以上ある。見通しの良い場所ならば見えるかも。日没後に見える場合は△、日出前なら▲。
×…天文薄明終了後/開始前の間に高度が10°未満。見かけ上太陽の近くにあるため見えづらい、あるいは全く見えない。

<水星、金星(内惑星)の場合>
○●…日没/日の出時に高度が15°以上。内惑星としては好条件。日没後に見える場合は○、日の出前なら●。
□■…日没/日の出時に高度が10°以上15°未満。周りに高い建物がなければ観望が可能。日没後に見える場合は□、日の出前なら■。
△▲…日没後/日の出前の空低く見える。日没/日の出時に高度が5°以上10°未満。観望条件は良くない。日没後に見える場合は△、日出前なら▲。
×…日没、日出時に高度が5°に満たない。

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