上図は初日の出（６時４９分）の１時間前の東京の星空です。
この時、月、水星、金星、火星、木星、土星を同時に観ることができます。
全天に散らばっているため五惑星が一方向の空に終結する時ほど大きな話題ではありませんが、初日の出前に観望が可能ということで採り上げてみました。
これを見るためには東西（特に東側）に開けた場所でなければなりませんが、初日の出を観るのに適した場所ならもともと東側の見通しがよいでしょうから、あとは西側に高い建物がなければ大丈夫でしょう。
まず空をざっと見渡すと南西の空に月齢19.8の月があるのが目につくはずです。
木星も明るく、南の空で最も目を引くでしょう。
この月と木星からの延長線を目安に西の方に目を移すと、ふたご座の近くに土星が輝いています。
この頃の土星はほぼ一晩中観ることができます。
今度は月と木星から南東方向を見てみると、火星、水星、金星が昇ってきています。
火星は高度も低く（午前５時４９分現在で１６．４度）、あまり明るくない(１．６等)ため見つけにくいでしょう。
水星はさらに高度が低く（６．４度）、お世辞にも好条件とは言えませんが、すぐ下に明るい金星が輝いているためそれなりに見つけやすいでしょう。
太陽の近くを回っているために夜明け前か日没後のわずかな時間しか観ることができず、なかなかお目にかかるチャンスがない星です。
初日の出を観るために東側が開けた場所にお出かけになる方は、この機会にぜひ挑戦なさってみてはいかがでしょうか。
