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2005年1月の宙(そら)

このコンテンツで使われている星図は天文シミュレーションソフトウェアステラナビゲータVer.7[asciisolutions.com]を用いて作成しています。また、星や星座の名称を後からペイントソフトで付け加えるなど、見やすいように若干の加工を施している場合があります。(むしろ無加工の場合の方が少ないです。)

今月の新月10日・満月25日

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上図は1月15日20時・東京の星空です。1月上旬では21時、下旬では19時頃に同じような星空を見ることができます。

寒さもいよいよ厳しくなり、屋外で星を眺めるのが少し辛い季節ですが、北半球では一年のうちで最も夜空が華やかになる時期です。
夜空にも本格的な冬が訪れ、明るい星の多い冬の星座達が天頂にさしかかっています。その様子はまるで北西から南東に向かって空を横切る冬の天の川に集まって輝きを競い合っているようにも見えます。
その中でひときわ目を引くのはおおいぬ座のシリウスでしょう。南東の空で眩しいほどに輝いています。太陽を除けば全天で最も明るい恒星です。
このシリウスから東に目を移すと、こいぬ座の一等星プロキオンが見つかります。 再びシリウスに戻り、今度はやや天頂方向に目を移すと、明るい赤い星と青白い星が、仲良く並んだ三つの二等星を挟むようにして輝いているのが見えます。この付近の星を鼓型に結ぶと、有名なオリオン座が姿を現します。赤い星の名はベテルギウス、青白い星の名はリゲル、どちらも一等星でそれぞれオリオンの脇の下と足にあたります。日本では、色の違う二つの星が三つ星を挟んで対峙する様子を源平の合戦になぞらえて「ヘイケボシ」「ゲンジボシ」と呼ぶこともありました。
シリウス、プロキオン、ベテルギウスを結ぶと「冬の大三角」ができます。

オリオンの足元には、一羽のウサギがうずくまっています。日頃は明るく華やかなオリオン座の陰になって目立たないうさぎ座ですが、昨年末にマックホルツ彗星がこの付近を通過したために、話題に上る機会も多かったようです。
また、オリオンから上に目を移すと、おうし座の一等星アルデバランを見つけることができます。更にそこからやや北の方を見るとぎょしゃ座の一等星カペラが見つかります。

今度はオリオン座に戻り、リゲルからベテルギウスを結んだ延長線上を見てみましょう。だいたい同じくらいの明るさの星が仲良く並んでいるのが見つかります。やや暗い方が二等星カストル、明るい方が一等星ポルックスで、この辺りの星を結ぶとふたご座。仲の良い双子の兄弟が夜空に姿を現わします。
今年はふたご座付近に土星がいますので、双子の姿を見つけにくいかもしれませんが、土星の方がカストル、ポルックスよりかなり明るいために見分けがつきます。

最後にシリウス、リゲル、アルデバラン、カペラ、ポルックス、プロキオンの六つの星を結んで夜空に大きな六角形を作ってみましょう。これが「冬のダイヤモンド」。街明かりの多い都会でも探すことができますので、ぜひ本物の夜空でご覧になって、その大きさを実感してみて下さい。

3日・しぶんぎ座流星群極大

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(画像をクリックすると約90KBの大きな画像を表示します。)

3日21時、しぶんぎ座(りゅう座ι)流星群が極大となります。
輻射点(ここを中心に流星が四方八方に飛ぶ)は北の方角にあります。
月齢22と月がやや明るいのが気になりますが、月の出は23時44分ですので、極大後数時間は影響を受けずにすむでしょう。 正月休みで工場排気などが少ない分空が澄んでいる、また休暇の人が多いなど、色々な意味で観測条件の良い流星群ですので、ご覧になってみて下さい。

(参考文献:天文年鑑2005年度版)

(2004 December 30)


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