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2005年3月「手塚治虫のCOSMO ZONE THEATER」

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(2005/03/26撮影)

概要

連絡先

投影レポート

2005年日本国際博覧会(愛知万博)ささしまサテライト会場「デ・ラ・ファンタジア」で、イベントの一つとして手塚治虫氏の著書「ガラスの地球を救え」のメッセージをテーマに据えた手塚アニメとメガスターIIのコラボレーションが実現した。

入口を入って二番目の部屋・コスモシアターで上映されているこのプラネタリウム番組のキーワードは「空想」。
古き良き幻想、現代社会を覆う悪夢、そして希望…様々な「もしも」がメガスターIIの星空と手塚作品のアニメ映像で繋がっていく。
番組自体は環境破壊への警鐘など、重いテーマを扱っているが、そのメッセージ性の強さにもかかわらず押しつけがましさを感じさせない出来栄えとなっている。

また、目立たない点ではあるが映像システムの技術も非常に興味深い。
古い設備を使用したプラネタリウム施設の番組では画像を映すとドーム全体が明るくなり、星空が見えづらくなることがあるが、このCOSMO ZONE THEATERでは色鮮やかなアニメ映像と周りの星空がしっかり共存している。また、手塚氏の写真が出てきた時も、黒いベレー帽の部分にはちゃんと星が映っているから面白い。

プラネタリウム以外の展示では、入口付近にある手塚氏の手描きによる昆虫図鑑が凄い。14歳の頃の作品というが、その精密さはかなりのものだ。
ただ、場内は一方通行で、コスモシアターから出る時は別の展示のある出口から出ることになる。上映時刻に少し余裕を持って行かないと入口付近の展示は見ることができないことには注意が必要だ。また、このコーナーでは手塚作品のアニメ映像なども流れるので、上映時刻の20分前程度には入場しておくことをお勧めする。
コスモシアターを観た後に入ることのできるゾーンに展示されている漫画の原稿なども、複雑な模様などにもほとんどスクリーントーンを使わずに手で描かれているのはやはり凄い。手塚氏のファンでなくとも一見の価値はありそうだ。

なお、会場は定員約600人。メガスターIIのあるコスモシアターの定員は約200人だが、上映が約45分おき、1日に22回(3月26日調べ)もあるためスケジュールの中に組み込みやすい。あおなみ線の乗り合わせが良ければ名古屋駅から5分と掛からない場所にあるので、万博を訪れた機会を利用して、名古屋駅から帰りの新幹線に乗る前に寄ってみるのも良いかもしれない。

(2005 March 27)

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