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>銀河の輝き 天の川 宮沢和史とめぐる星空の旅
本編はThe Boomの宮沢和史のナビゲーションで進行する、天の川をテーマにした番組だ。
前半の星空解説は若干駆け足気味。星の説明の際に「ここを見て下さい」と矢印が出てくるが、いきなり目的の星の近くに表示されるため、予備知識がないと「『ここ』ってどこ?」となりかねない。さほど時間が掛かるわけではないのだから、一回矢印をぐるっと大きく回して見せるなど矢印に注目を集める工夫を番組内に採り入れても良いのではないかと思った。
紹介した星座は割と多く、お馴染み「夏の大三角」のこと座、わし座、はくちょう座、天の川を挟んで対峙するさそり座、いて座、巨人繋がりでへびつかい座、ヘラクレス座など。
後半は天の川に沿って世界各地の星空を巡る旅から宇宙へ。地球を飛び出して銀河系を外から眺めるシーンでは、地球上から眺める天の川が、地球、そして太陽系を離れるに従って渦巻きの星雲の姿を見せるという、ダイナミックな視点の変化が楽しめる。実はこの場面では、投影機の灯りが点いていない。どうやらデジタルのようだ。
番組終盤に、もう一度一瞬真っ暗になってから地球上から見たシャープな星空が映った。後ろを見ると投影機の灯りが点いていた。光学式とデジタル、二つの星空を見比べてみるのも面白いだろう。
なお、番組冒頭には2009年7月22日の皆既日食をテーマにした5分程度の特番が上映されていた。
日食シミュレーションの他、日食の種類(部分・金環・皆既)、日食の起こる仕組みなどが太陽、月、地球の位置関係を色々な角度から見るCGで説明されており非常に分かりやすかった。
今回は日食後に行ったため、実写(早送り)のシーンがあった。撮影場所は中国・安吉。欠けた太陽の前を雲が流れていく様子といい、ダイヤモンドリングの出方といい、筆者自身が天荒坪(安吉郊外の山の上にあるダム)から観た日食ととても良く似ていた。
周囲のスカイラインは奄美大島をイメージしたものらしく、ソテツのようなグラフィックがぐるりと地平線を囲んでいた。それでいて「※奄美大島は悪天候でした」という字幕を流すのにはやや違和感を覚えた。景色の差し替えなどは大変なのかも知れないが、もし可能であれば安吉名物の竹林にして欲しかった。
(本文中敬称略)
(2009 September 23)
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