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「三蔵法師の見た星空」

2004年11月の投影プログラム「三蔵法師の見た星空」は、昨年11月にプラネタリウム宇宙教室の投影が行われたときのテーマをを一般番組としてリメイクしたものだ。

3日15時の回では、前半の星空解説は枡形山のスカイラインから日没、光害の残る川崎の星空を映してから富士山へ。”街明かり”が消えてメガスターIIの美しい星空が闇に浮かび上がると、座席が足りずパイプ椅子が動員されるほど混雑した場内から一斉に驚きの声や歓声が上がった。
ざわめきの収まらない美しい星空の下、まずは西の空に残る織姫、彦星、天の川、はくちょう座、夏の大三角の説明から、秋の四辺形とペガスス座へ。次に北に目を移して北極星とこぐま座(生田緑地入口の「動物注意」の看板を見てしまうと星座絵がタヌキに見えるのだそうだ)を紹介。天体写真と経緯線とプラネタリウムの星空を目が回るほど高速で動かしてみる日周運動で、星が夜空を動く様子や北極星がほとんど動かないことを確認した。
さらに、自転による星の動きの他に、歳差と呼ばれる地球の首振り運動によって星空が二万年単位で歳差円を一周することを紹介。そして投影機をメガスターからGMII(従来から科学館にある投影機)に切り替えて歳差により三蔵法師が生きた時代の星空を再現した。
いつも思うのだが、この館の解説はテーマ番組への繋ぎ方が面白い。

ここから、「三蔵法師の見た星空」へと続いていく。
前半に星空解説があるためか、内容は宇宙教室の時とだいぶ違っていた。
三蔵法師の旅を地図や各地の写真を交えながら解説し、緯度25°にある旅の目的地であるナーランダ僧院の星空に移動。そこから川崎の緯度に戻し、歳差の影響で星の見え方が現在と違っていることを再度確認。
最後は、この館でおなじみの地球の衛星写真で三蔵法師の旅路を確認し、日本から関東地方、川崎へと戻って投影終了。

宇宙教室の投影で大きな山場となっていた物語性へのアプローチに関してはダイジェスト版といった感じだが、さすがプロによる解説だけのことはあり歳差による星の見え方の違いを説明する部分が詳しく分かりやすかった。
「物語」と「天文現象」。どちらを重視するかの切り口がだいぶ違っているのもまた面白い。
”原作”を観た人もそうでない人も楽しめるリメイク版といえるだろう。

ここでちょっとお節介な情報。
このプログラムでは番組の構成上真南と真北が見えた方が良い。
条件を満たすのは東側(投影機の方を向いて解説台を左に見る位置)か西側の席だが、日没の演出を観ることができることを考えると東側がお勧めだ(ただし、場所によっては太陽が投影機の陰に隠れてしまうので要注意)。

また、プラネタリウム出口付近の特別展示室でニート、リニア、ブラッドフィールドの3彗星の写真展が開催されていた(11月3日現在)。

なお、7日には多摩区民祭があり、特別スケジュールが組まれているとのことだ。

(2004 November 4)

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