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2003年11月メガスターII公開

川崎市青少年科学館で2003年11月の土曜日、日曜日、祝日にメガスターII一号機・フェニックスが公開された。(平日は従来の投影機による投影が行われた。)

公開期間中は、各日とも朝10時半からの回は「ウサギとロバの宇宙旅行」という子供向けの番組が投影された。
一般向け番組は、第一週には「ディープスカイ・クルージング」、第二週と第三週には「天の川の旅」、そして第四週には「神様になった石」という、それぞれ異なったテーマ番組が投影された。
さらに、肉眼で見えない星を投影することのできるメガスターIIの特性を活かし、入口で双眼鏡を貸し出すサービスまで行っていた。
毎週のように足を運びたくなった。

それぞれの投影では、最初に場内案内と双眼鏡の使い方についての説明があり、テーマ番組に入る前には科学館の解説員による生解説で季節の星空解説を聴くことができた。
川崎市青少年科学館と同じく生田緑地内にある枡形山から見える風景と星空の説明から始まり、夏の大三角と白鳥座を紹介した後、「今日はせっかくプラネタリウムに来ていただいているのですから、星のよく見える場所、富士山に登ってみましょう…」というナレーションと共にドーム内が暗くなり、満天の星空に変わった。
オーソドックスな展開だが、ドームスクリーンに映し出された星空は息を飲むほど美しい。
折しも季節は秋。一等星が少なく地味な星空だったが、かえってメガスターIIが暗い星々の繊細な輝きをどれだけ鮮明に再現しているかということに改めて気づかされた。

解説では最初に秋の星座の代表格、ペガスス座とアンドロメダ座を紹介し、アンドロメダ銀河を双眼鏡で観察した。
双眼鏡で見るべき天体は他にもある。
昇ってくる冬の星空からは昴(すばる)、さらに南半球の星空に移動して大小マゼラン雲やη(イータ)星雲等々。双眼鏡で星雲や星団、銀河などを見ることができるのは本物の星空を見ているようでとても楽しい。

投影後半はテーマ番組に移った。以下、私が観た投影の概略を紹介しておく。

「ウサギとロバの宇宙旅行」はウサギとロバとフクロウ博士が繰り広げる冒険旅行。
それぞれのキャラクターのかわいらしさと、博士が月や天体望遠鏡などについて小さな子どもにもわかりやすく説明する様子(ちなみに博士役の声優はこの館の若宮館長(当時)だとのことだ)が印象的だった。

「天の川の旅」は、メガスターIIを使った投影の真骨頂とも言うべきものだろう。 緯度変化を使い、天の川に沿って星空を一周しながら宇宙に点在する様々な天体を観察していく。
どちらかというとストーリー性よりも星空の美しさを満喫する構成。日本からは地平線に隠れて一部しか見ることのできない星空を一度に見ることができる、星好きにはたまらない番組だった。

「神様になった石」は、隕石の話。この館の3月の投影テーマで、平日は常設の投影機で一般投影番組として投影されていた。
番組では、空から降ってくる不思議な石が御神体になるという話から、これらの隕石の元は太陽の周りを回る小さな天体、小惑星だということが紹介された。
終盤、回転しながらドーム内をゆっくり横切る小惑星のアニメーションが面白かった。(実はこの仕組みが案外アナログ。投影後にそのことを知り、大変驚いた。)
最後に太陽系の惑星のスライドを交えて小惑星のある場所を示し、宇宙から見た夜の地球と昼間の地球のスライドを映した後、日本列島、関東地方、生田緑地の航空写真…と、だんだんプラネタリウムのある場所に近づいてきたところで夜が明けて投影が終了した。

宇宙から見た夜の地球には、ちょっと考えさせられるものがあった。漆黒の世界に都市の明かりがおぼろげながら大陸の形を作っているのだが、日本列島は紀伊半島の辺りを除き、形がはっきりわかるほどに光っている。安全確保のための地面を照らす照明は必要だとしても、夜空まで明るくするのはエネルギーの無駄遣いだろう…。このままでいいのか?日本。

(2004 April 18)

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