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2005年1月「今夜の星空と天文ニュース」

この番組は全編生解説で、前半が今夜の星空解説、後半が写真などを交えながらの天文ニュースの紹介という二部構成になっている。

この回の星空解説は、どちらかというと癒し系のお姉さんといった趣だった。
オーソドックスに日没に始まったが、スクリーンのほぼ正面に太陽が沈んでいくのが特徴的。
そう、正面が西向きになるように投影されているのだ。
他の館では正面が南と決められている投影も多いのでちょっと意表を突かれたが、傾斜型ドームでは横を向いてしまうとどうしても斜めになった“地平線”を目にすることになってしまうことを考えると良い演出かもしれない。

日が沈み星々が姿を現わすと、正面が南に変更され、星空解説が始まった。
この回では北斗七星とおおぐま座、カシオペア座、北極星、オリオン座、おおいぬ座、こいぬ座などの定番どころと、ふたご座、土星などが紹介された。

後半の天文ニュースでは、マックホルツ彗星や、観望好期の土星などが中心となった。
同館の望遠鏡で撮影した土星やマックホルツ彗星の写真に加えて、土星探査機カッシーニの子機である探査機ホイヘンスが送ってきた土星の衛星・タイタンの写真なども紹介された。
この投影は29日に行われたものだ。ホイヘンスのタイタン着陸が14日であったことを考えると、わずか2週間ほどで番組に取り入れていることになる。

番組の最後は正面を東側にして夜明けのシーンで締めくくられた。
朝靄(あさもや)の中、薄紅色に染まった町並みの向こうに大きな赤い太陽が昇ってくる。
日の入りの時より太陽が大きいような気がしたので後で学芸員の方に尋ねてみると、日の出の印象を自然な感じにするためにわざわざ太陽投影機とは別の画像を使っているとのことだった。
実に細かいところにも工夫が行き届いている。

(2005 February 27)

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